最近起業相談を受けることがぼちぼち出てきました。一方、折角起業したのに、やむを得ず商売をたたまなければいけないケースも見ています。特に資金面に関する悩みが多いです。そこで今日からシリーズで、「起業時に知っておきたいこと」、資金面を中心にお話したいと思います。
第1回目の今日は、資金計画表と損益計画表についてです。資金計画表とは起業時の貸借対照表のようなものです。開業にあたっては、資金がいくら必要で、それをどう調達するかを検討しなければなりません。これを「資金計画表」といいます。左側に「必要資金」、右側に「調達の方法」を記入した表を作成します。左右の金額が同じになる必要があります。左側の「必要資金」は、例えば設備や店舗、開業時に必要な仕入れ代金や経費などです。右側の「調達の方法」は、自己資金や金融機関からの借入などです。これで「どれだけの資金をどのように調達するか」を知ることができます。
それが作成できると次は、損益計画表を作成します。損益計画表とは起業時の損益計算書のようなものです。「これから事業を始めるにあたり、どのぐらいの利益が出るのか。」という点の予想を立てます。まずは3年分の計画を立ててみましょう。売上から経費を引きます。すると利益が出ます。売上については、内訳を出してみます。どの商品が何個売れるのか?1日何個売れるのか?それを掛け合わせていくと1年の売上が出てきます。経費は何が必要か?基本は売上は少なめに、経費は多めに予想することです。余談ですが、銀行に融資申込書を提出すると、銀行内部では提出された売上計画を7割に補正して審査したりします。
そしてでてきた利益に減価償却を足したものが、借入金の返済財源になります。例えば月々元金支払いが10万円だと、年間利益+減価償却が120万円以上ないと、追加資金なしで借入金が払えません。一度3年間の損益計画表を作ってみましょう。こんなに借入すると返済できないなど、新たに気づくことが出てくるはずです。
次回は損益分岐点についてお話します。
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