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失敗の実績

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先日、本屋である本が目に留まり購入しました。

作者は、ワイキューブの社長の安田佳生氏。私は以前にこの作者の本を何冊か買って読んでいます。代表作に「採用の超プロが教える、できる人、できない人」「千円札は拾うな!」「ぐっとくる?」などがあります。「千円札は拾うな!」などは累計で33万部販売し、大べストセラーになっています。ちなみにワイキューブとは、人材採用コンサルティングの業界中堅企業で、リクルートと同業種です。

作者の独特の切り口で書かれた書籍は、読みやすく、かつ参考になる記述が多かったため、「千円札は拾うな!」などは再読していました。

その安田氏の新作が「私、社長ではなくなりました」の題名で店頭に並んでいました。何事かと思い、少しめくってみると、昨年3月に、ワイキューブは民事再生法を申請し、倒産。安田氏自身も自己破産をしたという内容が目に飛び込んできました。事業再生をフィールドとしている私としては興味をひかれ、早速購入しました。

あのベストセラー作家が、また過去の本の中では、自身の経営方針について自信満々に語っていたのに・・・。どのような経緯で倒産、自己破産に至ったのか。非常に興味を持ちました。

その本の中には、自分の起業~倒産までの約20年の成功と苦悩が詳細につづられていました。起業したての企業が、どうやって最盛期の売上40億円企業に成長していったのか・・・。今後の私の事業活動においてヒントがたくさん書かれていました。そして、ブランドを確立した企業がどのように転落していくのかについても大変参考になりました。

40億円の売り上げで、45億円の借入金。借りる方もすごいし、貸す方もすごいなぁと変に感心しました。しかも借入金はほとんど固定資産に投下されず、人材と自社ブランド化に投入されているのです。ということは、無担保融資です。

結局最後は、人材の流失やブランドの低下など、坂道を転がり落ちるように、転落していきます。こうして落ちていくのかというのがよく分かります。皮肉なのは、人材コンサルティングを売りにして、また自社人材を大切にしてきた当社が、人材流失にみまわれたということです。

当社は現在、民事再生計画を実行中です。45億円の借入金は、債権放棄により1億6,000万円まで削減され、すべて完済された時点で会社は解散するそうです。

私はこの作者を批判的に見ているのではありません。むしろ逆です。破産して1年以内に、その時の体験を題材にした書籍を出版する。境目(さかいめ)研究家としてHPを立ち上げ、セミナーを開催する。セミナーの内容は、HPによると20年間の経営者としての成功と失敗の体験を基にした「失敗から学ぶブランド経営」、「ビジネスチャンスは境目(さかいめ)に埋まっている」という演題です。講師として呼ぶとしたら、90分25万円(交通費別)だそうです。自己破産した安田氏が本を執筆したり、セミナーを開催したりして売り上げを計上しているのです。

個人的にはこんな経験をした人の話なら、お金を払ってでも聴きたいと感じました。

安田氏は失敗から這い上がってくるような気がします。アメリカでは「失敗した経験がない人間は信用されない」そうです。日本では逆です。失敗した人間は、また失敗するに違いないと判断され、中々信用されません。

私は失敗した経験は大切だと思います。経験を次に生かして成功できる可能性があるからです。ただし失敗して立ち直るためには、失敗の仕方が大切です。失敗の際に、人をだましたり、誠意を欠いたりすると、立ち直る時期に力を貸してくれる人がいなくなります。また、徹底的に打ちのめされる前に、一時的な敗北として早めに撤退する必要もあります。安田氏の場合は、会社の民事再生と個人の自己破産でリセットされたのが幸いしたのでしょう。

そんなわけで、この本一気に読み切りました。参考になる本でした。

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