前回に引き続き、事業再生セミナーのお話です。セミナーは2時間、先生から多岐に渡るお話をしていただきました。
その中で、印象に残ったことについて説明したいと思います。
「東京の事業再生事情」というお話をされました。
「東京は、事業再生案件が銀行目線で進んでいる。」と。どういうことかというと、近年の事業再生は、経営を再建するというよりは、銀行の債権回収ありきになっている、ということでした。
経営者の交代前提。例えば経営者を交代させ、優良部分を譲受するスポンサーを探してきて、М&Aで一気に勝負をつけ、買収代金で借入金を回収する。日本の事業再生は、債権者保護になっている。一方、アメリカの事業再生は、債務者保護で再生に対する支援もDIPファイナンスがあったり、充実している、ということでした。
再生支援協議会についても、当初の設立の目的とずれてきている。当初は、中小企業の事業再生のための機関だったはずだ。現在は、銀行持ち込み案件が主で、職員も銀行出向者が多く、銀行のための機関になっているのではないか。健全な事業再生は誰がやるのか、と先生は危惧されていました。
この先生のお話には大きな意味があります。なぜなら、私の創業の想いも「銀行の立場とは違った形で、中小企業側の支援に携わりたい。」だからです。つまり、中小企業者の立場に立って、事業再生を行う。
創業の志を再確認した1日でした。
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