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銀行が、提出した経営改善計画を認めない3つの理由

=== 405事業は使い勝手が良い反面、 ===

私が認定支援機関として活動していて、一番力を入れている事業は、405事業(経営改善計画策定支援事業)です。

通年事業で使い勝手がよく、金融支援もセットであり事業者に成果が見えやすく、経営不振先の業績改善につながれば、銀行からも喜ばれることが多いから、です。金融知識など、私の得意分野にも合致しています。

一方、折角時間とコストと時間をかけて作った計画が、銀行から認められない、もしくは大幅な作り直しを求められた、という話も時々耳にします。(私が当事業を活用して過去作成した改善計画は、全件、全銀行から認定されました)。計画策定費の2/3の補助金を獲得するためには、全銀行からの同意が要件なので、同意を得られないと困ります。

こうなると、作成者である認定支援機関は、クライアントである事業者からも、地域の銀行からも信用を失ってしまいます。信用を失うと、特に地方で活動する認定支援機関は、今後の活動に支障が出ることになります。

=== 銀行が計画を認めない理由 ===

作成した経営改善計画が銀行から認められない理由は、大きく分けて3つではないか、と推測しています。

売上計画数値の裏付けが弱い、金融支援要請内容が呑(の)めない、コスト削減の取り組みが甘い、、、順番に説明します。

=== 売上の根拠がない ===

①売上計数数値の裏付けが弱い
事業計画の売上数値部分は、銀行員が関心をもって確認する箇所です。

(よくあるパターン)
・売上は単純に、昨対何%アップとか、横並びとか、数字の羅列になると、「この売上数値の根拠は何ですか?」と聞かれたときに、有効な回答ができません。
(対処法)
・現状分析をしっかり行います。部門別、取引先別、カテゴリー別、商品別、店舗別などに分けて、売上を分解し、過去の傾向をつかみます。その分析結果に基づき、経営環境分析でつかんだ現在のトレンドを加えたものを、数値に落とし込みます。ですから、根拠のある数値計画を作るためには、売上を分解する(詳細な現状把握をする)ことが大切なのです。売上原価についても同じです。

=== 金融支援が呑めない ===

②金融支援要請が呑めない内容になっている
銀行員がもっとも気になるのが、「金融支援要請の内容」です。

(よくあるパターン)
・事業者の要望事項を鵜呑みにして、根拠の乏しい新規融資要請をしたり、銀行が呑めない範囲のレートダウン要請を盛り込んだり、リスケありきの要請(リスケ理由付けや資金繰りの改善根拠を示せば可)をしてしまうと、債権者である銀行の心情を害してしまいます。
(対処法)
計画策定時や中間地点で、事業者の要望と銀行の感触について、すり合わせをしていくと良いでしょう。ただし、例えば新規融資計画に盛り込む場合には、なぜその金額が必要なのか(資金繰り表を添付するなど、必要資金の根拠を明確に)、借りた資金を今後どのように返済していくのか(予想キャッシュフローに基づく返済計画)、等の説明が必要です。

=== コスト削減策の根拠が薄い ===

③コスト削減の取り組みが甘い(根拠が薄い)
銀行員は計画にどの程度コスト削減策が盛り込まれているか、チェックします。今まで経費管理が甘いから、業績不振に陥ったのではないか、と疑っているからです。コスト削減計画から経営者の決意が見えてこないと、銀行は計画に難色を示します。収益の改善がコミットされないと、キャッシュフローによる金融債務の削減イメージがわかず、計画を認めることにはなりません。

(よくあるパターン)
・コスト計画を昨対比で一律に削減しメリハリがない、役員報酬や人件費を中心に削減する、というような計画があります。確かに表面上はコスト削減に見えますが、実現性は乏しくなることがあります。
(対処法)
・コスト削減のメリハリをつけます。一律でやればいいものではありません。内容によっては、改善策実施のため、新たに予算付けしないといけない項目もあります。また事業継続のためには、必要最小限の設備投資も必要になるかもしれません。必要なものは根拠を示し、予算に計上します。
一方、身の丈に合わなかったり、不必要な項目は削減していきます。これが結構あったりします。それを把握するためには、現状分析の時に、販売管理費の明細など必要かどうか一つずつ事業者と意見交換していきます。ここでもやはり現状分析が大切なのです。
・役員報酬や人件費は見えやすい項目ですが、削減すればいいというものではありません。今までギリギリまで減らしているかもしれません。状況に応じたやり方が必要です。

以上、銀行が計画を認めない3つのパターンについて、お話しました。

結論として、銀行に認められる計画策定のためには、①計画数値には根拠を示す、②根拠を示すためには裏付けを取る、③裏付けを取るために現状分析をしっかり行う、ことが大切ではないでしょうか。

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