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中小企業診断士の独立方法について考えてみる

士業の中でも独占業務を持たない中小企業診断士(以下 診断士)は、独立のイメージを持ちづらい印象があります。

独占業務とは、例えば税理士なら税務申告、司法書士なら不動産登記、弁理士なら特許申請、弁護士なら裁判・法律関係、行政書士なら会社登記や行政許可申請、社労士なら人事関係の助成金申請など、業法で守られている分野です。そのため例外を除き、原則他の士業の参入がなく、業務範囲が依頼者から分かりやすいのです。

一方、診断士が得意分野とする経営計画策定、人材育成、資金調達・資金繰り支援、営業強化支援、組織強化、などの業務は、他の士業でも参入ができ、結果競合が激しくなる傾向にあります。他の士業と境界が曖昧なため、クライアントからしても診断士に何を頼めば良いのか、分からないのです。

そのため昨今、診断士は、ビジネス資格として人気が高まりながらも、独立ではなく企業内で活用するイメージを持って、勉強する方が多くなっています。資格取得後も、企業内診断士として活躍する割合が高くなっています。

その中でも、やはり一定割合は、独立開業して、資格を活用したいというニーズはあります。2011年の業界調査では、資格取得者うち、独立系が約4割、企業内活用が約6割というデータがあります。

では、独占業務を持たない診断士が、どのように資格取得して独立→事業として軌道に乗せていけば良いのでしょうか。このことは、ファーストステージの診断士にとって、頭を悩ますテーマです。私も独立から日々ずっと考えています。

ここからは私の考えを話します。集客にも色々なやり方があり、必ずしもこれが正解とは限りません。

消費者の購買行動が、ネット(バーチャル)経由になっている中、ではコンサル業務はと言うと、まだ紹介や面談(リアル)経由が中心のような気がします。一番良いのは、リアル→バーチャルで関係強化、バーチャル→リアルで関係強化と、双方向で依頼者との関係性が深まっていくことです。

そして、診断士が主業務とするコンサル業務は、信用が大切です。信用されるためには、実績が必要です。最初は、どんな仕事でも良いから、どんどん引き受け、確実に達成していく必要があるでしょう。価格が安くても実績を積むために、どんどん引き受けるべきです。本来なら実績を積むために、お金を払ってでも得たい経験ですから。

その後実績を積んでいき、周りから認められるようになると、少しづつ依頼される立場になります。そうなってくると、サービス価格などを適正設定していけば良いのです。実績がないうちからは誰も依頼してはくれません。需要が増えてくれば、自分の価値が高まります。

お勧めなのは、地元の行政関係の中小企業支援団体(商工会議所や中小企業支援センター)のコーディネータやアドバイザーとして採用されることです。私も最初の3年間は、週に3日公的コーディネータ業務、週に3日自分の事務所業務という時間配分でやっていました。週に3日は時間拘束(9:00~17:00)となりますが、自分で事業していただけでは得られないネットワークや信用の形成、コンサルの経験を積むことができました。そして何より安定収入源となるため、焦らず自分の事業にじっくり取り組むことができます。(ただしコーディネータやアドバイザーは公募制なので、試験や面接で採用される必要があります)。

焦ってやむくもに仕事を取りに行くコンサル、仕事がなくて暇そうなコンサルは、依頼者から魅力がありません。(空いているラーメン屋で食べたくないのと同じです)。だから最初のステージでは、依頼があればどんな仕事でも手をあげて受けていけば良いと思います。(ただし依頼されるルートは選定が必要!)。

あと、地元の診断士協会に入会して、積極的に会合や研究会に参加し先輩との関係を深め、仕事を紹介してもらうのも良いと思います。診断士協会には、地元の行政団体や金融機関から仕事の依頼が来るようなので、積極的に関わっていると色々取り次ぎもしてくれます。愛媛県協会などは、若手にも公平に仕事を配分(公募制で受託者を選定)してくれます。

あとは、仕事を紹介してくれるルートをどれだけ作っていくかでしょう。これは自分でもがきながら工夫していくしかありません。診断士は助言・相談のコンサル業ですから、自分が苦労して顧客開拓した経験は、相談者へのアドバイスとしても活用できるはずです。

そして、紹介を増やすためには、自分が紹介者から見て紹介したい人間になる必要があるでしょう。仕事ができるだけでは不十分です。誠実で約束を守るとか、紹介者の顔をつぶさないとか、任された仕事は責任を持ってやり遂げるとか、感謝と謙虚さを失わないとか、当たり前のことですけど。そういうことがきちんとできていけば、時間はかかりますが、紹介は増えていくでしょう。

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