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最近はこんな本が好きです~生きる力 森田正馬の15の提言~

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最新のビジネス書に加えて、昔の偉人の本が好きになってきました。

この本も、その中の一冊です。「生きる力 森田正馬の15の提言」。朝日新聞出版。

森田正馬(1874~1938)は、明治生まれの精神科教授で、精神病の患者に対して、色々な治療方法を提供し、完治させていきました。かなり昔の医者でありながら、今でもこの治療法は、「森田療法」として広く治療に使われています。

森田療法の大きな特徴は、患者の過去の来歴を一切問わないことです。通常の精神療法では、生育史や親子関係を重視します。そこに現在の症状の原因を見出そうとして、多大な労力をつぎ込みます。森田療法では、過去を問わず、不問に付し、ひたすら現在の生き様、動きのみを問題にします。なぜなら、人が変えられるのは現在、今の事象であり、過ぎ去った過去ではないからです。

今の目の前の一瞬に一生をかける。森田療法の真骨頂はここにあります。この考えを15の提言としてまとめ、出版されたのがこの本です。一般生活の中でも大変参考になる事柄がたくさん書かれています。

特に私の心を打ったのは、3つ目の「休息は仕事の転換にあり」という提言です。

現在は余暇が重視され、少し働けば、休息、休息、リフレッシュです。しかし正馬は、「昔の人は忙しくて、休息など取っていなかった」と言います。それでも過労死などほとんどなかった。なぜか・・・。

それは仕事の転換を行っていたからだ、と説明しています。Aの仕事で疲れたら、次はBの仕事。Bの仕事で疲れてきたら、次はCの仕事。というように、疲れてくれば、仕事の種類で目先を変えることが結果的に休息に繋がり、そのため昔の人は、今のように休息を取ることなく、仕事をこなしていたのだと。逆に同じ仕事を長時間、根をつめてやることは、過労につながります。

またこうも言います。「休息・休憩・息抜きは、それ自体が自家増殖の性質を持っています。休息が休息を呼ぶ、悪循環の蟻地獄にはまってしまうのです。」10分間休憩すると、次からは15分、そして20分とだんだん休息の時間が増えていくのです。

確かに言われてみればその通りです。例えば大型連休のあと、仕事に向かうのは憂鬱です。エンジンがかかるのに時間も要します。また、仕事の合間に休息をいれると、だらけてしまいます。

休息は仕事の転換にあり・・・。疲れてくれば、仕事の種類を変えることでそれが目先を変え、それが休息に繋がる。いいことを知ったので、これを仕事に活かしていきたいと思います。その他にも、参考になる提言が一杯のこの本。手元において、ことあるごとに再読したいと思います。

 

「最近はこんな本が好きです~生きる力 森田正馬の15の提言~ 」
ご覧いただきありがとうございました。

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