お問合せ

事業再生について感じること

Tag:

銀行時代から、残念ながら事業がしんどくなってきてしまった事業者の方と接する機会がありました。事業不振の原因は、経済情勢、競合の進出等の外部環境の変化や、サービス・商品が顧客のニーズに合わなくなってきた等の企業内部環境の変化等様々でした。

そうした事業者の中で、残念ながら事業を断念されたケース、なんとか踏ん張り、今も元気に頑張っていらっしゃるケースと結果は分かれます。支援する立場であった私自身としても、「もうちょっと違う支援のやり方があったんではないか」と思い出すケースもあります。本当に事業再生はうまくいくのが難しいです。そこまで行く前に、自社で対策を打てることがベストですが・・・。経営者は自身では気づいていながらどうしても動くのが遅れてしまいます。(その気持ちも分かりますが)

ところで、事業継続できるかできないかの分かれ目として、以下のことが考えられるのではないかと私は考えています。

本業が黒字であること→事業不振の原因が過剰債務であり、その部分を切り離せば、本業でキャッシュフローを生み出せる事業の強みを有していること

代表者が粘り強く債権者(特に銀行)と交渉できること→その交渉の過程において、誠実に対応し、逃げないこと

③事業再生の交渉過程において、例え失敗しても自身が責任を持ち、他人のせいにしない姿勢を見せ、実際そうすること→他人のせいにすると周りから支援を受けられない

④債権者を納得させるために、自分は何を代償にするのか→例えば役員報酬を削減しますとか、人件費等コストカットを徹底しますとか、自宅を売却し、賃貸に住み替えますとか、(代償を支払わない債権カット交渉は難航します)

これらが揃ったところが、事業再生に成功している気がします。逆に、これらが揃わなければ、事業再生は難しくなってきます。

事業再生アドバイザーとして、経営者の皆様のお力になれるよう、日々研鑽していかねばならないなぁと感じた今日この頃でした。

「事業再生について感じること 」
ご覧いただきありがとうございました。

関連タグ:

「赤字の立て直し方」 関連の記事一覧

お問合せ
セミナーの依頼
 
注目の記事カテゴリ

経営者の方へ

銀行員の方へ

中小企業診断士の方へ

ページトップ