今日は税金の滞納について、どういうことが起こっていくか、考えてみたいと思います。
事業していくうえで関係してくる税金と言えば、事業利益に対してかかる法人税、消費税、事業を相続した時の相続税、不動産に対してかかる固定資産税、不動産を取得した時にかかる不動産取得税などがあります。
これらの支払いをしないでおくと、税務署や地方局、市役所等から催促状がきます。しかし支払う資金がありません。やむを得ず、後回しにしてそのまま放置しておきます。するとどうなるか。
不動産に差押えをされることがあります。どういう影響があるか。銀行の観点から見てみます。
私が銀行員時代にも時々ありました。銀行は、顧客の担保物件を何年かに一度調査しています。この目的は、担保価格を再調査して、自行の融資額に対して、この会社はどれだけの担保価値があるのか、ということを把握しておくためです。
担保調査時には担保物件の登記簿謄本を法務局で取ります。そこで発覚するのです。顧客の担保物件に差押えがついていることが・・・。
銀行は大騒ぎです。なぜなら、差押物件の担保価値が激減するからです。すぐに顧客に事情を確認します。
顧客側はというと、銀行から新規融資を受けることが難しくなるのです。銀行は税金を滞納していたり、ましてや差押えをされる顧客に対して厳しい融資姿勢になります。
税金を払うお金がない、しかし銀行から新規融資がストップするのも困る、ではどうすればいいのか。
払えそうになければ、事前に税務署や地方局に説明に行くのです。そこで分割返済や返済猶予の交渉を行うのです。自社の事情を説明し、差押えを受けることが、対銀行取引、しいては自社の資金繰りにどういう影響を及ぼすのか、きちんと説明することです。その際、遅れながらでも払っていく意思を見せなければなりません。
当局も中小企業を追い込むつもりはありません。きちんと誠意をもって説明すれば、できる対応はしてもらえます。連絡してもなしのつぶてで誠意が感じられないから、差押えという強硬手段に出るのです。
誠意をもってきちんと説明する。何事においても基本ですね。
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